9/9重陽の節句木曜日

「ひやおろし」をご存知ですか?

まぁ、当店のお客様ならば8割以上の方がご存知かと思います。


春に造られたお酒を火当てし一夏蔵内で保存させ、外気温が下がって蔵のひんやりとした貯蔵庫と同じくらいになった頃2回目の火入れをせず、半生(ひや)の状態で出荷させたお酒なので「ひや卸し」。


ところでその様な現象が起きる頃に丁度10/1の日本酒の日(かつては酒蔵のお正月とも言われたとか)が重なるのでこの日にボージョレ・ヌーボーの様に出荷解禁にしていたとも言われてます。

今でも山口の「貴」などは頑なにそれに準じてます。

ところが、あたかも先取りファションとか、12月に入ったらクリスマスモードに入る、みたいな風潮で10/1を待たずに出荷される様に変わって行きました。


それでも解禁日っぽさを持ちたい一部の思惑で「奇数が重なる縁起の良い日=節句の中でも奇数最大の9/9は最も縁起の良い節句」と言われてますので、今度こそ新解禁日にしようとの試みがされましたが、「知るか、そんなもん。フライング出荷で先に売っちゃるぜ!」みたいな蔵はやはり存在しまして、遂には涼しいどころか残暑厳しい8月中に出荷される様になってしまいました。


一夏越えと申しましたが、正確には土用の丑を越えてなのできっと土用ラインさえ守ればいいやって発想でしょう。





因みにあたしゃひやおろしに関しては10年ほど前は生酒の良さと熟成酒の良さの良いとこ取りと云うイメージを持ってましたが、冷酒、燗酒いずれのフリークにとってもひやおろしほどどっち付かずの中途半端な酒はないとそっぽを向かれる存在だったりします。

そして今のあたしも一部のひやおろし以外は興味の対象外です。

と言うか、10年前に比べて多くの冷酒向きひやおろしの劣化を感じます。

一般世間ではまだまだ需要があるのでもう少し真摯に向き合って造って頂きたいなぁと重陽の節句に因んで綴ってみました。




さて本日もテイクアウトやってます。

いつも書き上げるのが遅くなったり昨日とかも忘れたりしちゃってますが。。


トリカラ、鶏ソーセージ、出汁巻玉子、キーマカリーうどん、麻婆豆腐がございます。

あ、たった今ニュー速で緊急事態9月末まで延長との事ですね、困ったもんです。

酒亭えぶり

純米酒(約50銘柄)と自然派ワイン(約40銘柄)の居酒屋です。 自家製、手作り、無化調を中心のノンジャンルfood。 真面目になんでも屋やってます。

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